「IT業界に入ったものの、知らない言葉ばかりで何を言っているのか分からない」
そんな状態からでも、基本情報技術者試験には合格できます。
- 大学では文学部で日本史を専攻
- 入社時点のIT知識は本当にゼロ
- 3〜4か月勉強し、初回受験で合格
私は大学時代、文学部で日本史を専攻していました。卒業論文のテーマは、ジョン万次郎と幕末史です。
プログラミングやネットワークを学んでいたわけではありません。入社するまでのIT知識は、本当にゼロでした。
そんな私がSEとして入社し、3〜4か月ほど勉強して、1回目の受験で基本情報技術者試験に合格しました。この記事では、特別な知識がなかった私が、どのように勉強を進めたのかをお話しします。
試験制度について
私が受験したのは令和2年度試験で、実際の受験時期は2021年です。当時は試験会場のパソコンで午前試験・午後試験を受ける方式でした。現在の科目A・科目Bとは制度が異なるため、受験方法や出題範囲はIPAの最新情報を確認してください。
日本史を学んでいた私がIT業界を選んだ理由
就職活動を始めた頃は、特に行きたい業界が決まっていませんでした。最初はさまざまな業界の会社説明会に参加していました。
その中でIT業界について調べるうちに、「これからの時代はITなのではないか」と漠然と思うようになりました。
最初に受けていたのは営業職です。しかし、就職活動を続ける途中で考えが変わりました。
自分でシステムを作れる力を身につけた方が、将来的に仕事に困りにくいのではないか。
そう考え、途中からSEに絞って就職活動を進めました。ただし、ITに詳しかったからSEを選んだわけではありません。当時は、システムがどのように動いているのかも、どんな知識が必要なのかも分かっていませんでした。
分からない言葉を、別の分からない言葉で説明される
入社後は、ほとんどすべての言葉が分かりませんでした。特に苦労したのがネットワーク分野です。
知らない用語を質問しても、その説明にまた別の知らない用語が出てきます。
「その言葉も、そもそも知らないんですけど……」
何度もそう感じました。
IT初心者がつまずくのは、理解力がないからとは限りません。前提となる用語をまだ知らないため、説明と説明が頭の中でつながらないことがあります。当時の私は、まさにその状態でした。
受験のきっかけは会社の方針だった
基本情報技術者試験を受けたのは、会社から入社1年目の取得目標として設定されたことがきっかけです。最初から強い目的意識があったわけではありません。
しかし、今振り返ると、この試験勉強がIT知識を広げるきっかけになりました。
SEとして仕事をしていても、実際の業務で触れる技術には偏りがあります。基本情報技術者試験では、ネットワーク、データベース、セキュリティ、アルゴリズムなど、業務だけでは触れない分野も幅広く学べました。
すべてを深く理解できたわけではありません。それでも、「ITにはどのような分野があるのか」という全体像を知れたことには、大きな意味がありました。
通勤中はスマートフォン、休日は紙の問題集
勉強期間は3〜4か月ほどです。平日は、片道約1時間の通勤時間を使いました。往復すると約2時間あります。
平日:通勤中
スマートフォンで「基本情報技術者試験ドットコム」の過去問道場を利用し、問題を繰り返しました。
休日:3〜4時間
書店で購入した紙の参考書と問題集を使い、まとまった時間でしっかり取り組みました。
当時使用した本の商品名は覚えていません。また、試験制度も変わっているため、今から勉強する場合は、現在の試験制度に対応した最新版を選ぶことをおすすめします。
繰り返した勉強の流れ
- まず問題を解く
- 間違えた部分の解説を読む
- 分からない用語を参考書で確認する
- 時間を空けて、もう一度同じ問題を解く
特別な方法ではありません。学生時代の試験勉強と、大きくは変わりませんでした。
苦手分野を完全には克服できなかった
特に苦戦したのは、やはりネットワーク分野です。並列処理の待ち時間や、クロック時間を求める計算問題も苦手でした。午後試験には特に難しさを感じました。
正直に言うと、試験までにすべてを完全に理解できたわけではありません。
ネットワークについては、その後の業務で実際に関わるようになってから、少しずつ知識がつながりました。一方、仕事であまり使わない計算問題は、今解いても間違えると思います。
すべてを完璧に理解してから次へ進まなくても大丈夫です。
まずは問題を繰り返し、試験全体を一周する。実務で触れたときに、後から知識がつながることもあります。
挫折しなかったのは、資格試験と割り切っていたから
私には、劇的な挫折や特別な克服エピソードはありません。やるべきものとして、淡々と勉強を続けていました。
通勤時間や休日を仕事のために使っていると考えると、つらくなるかもしれません。私は「これは資格試験である」と割り切っていました。
問題を解き、間違えたところを確認し、もう一度解く。
学生時代の試験勉強と同じだと考えることで、必要以上に構えず続けられました。
強いモチベーションを毎日維持できなくても、勉強は進められます。決めた時間に少しずつ問題を解くことの方が大切です。
合格して「SEとして一歩進めた」と感じた
合格したときは、SEとして最低限の箔がついたように感じ、素直にうれしかったです。上司からも同じような言葉をかけてもらい、それも自信につながりました。
もちろん、資格を取得しただけで仕事ができるようになるわけではありません。実際に業務で経験した方が、深く理解できることもたくさんあります。
それでも、前提知識を身につけておいて損はありません。知らない技術に出会ったとき、「以前勉強した、あの分野の話だ」と気づけるようになります。
ゼロから理解するのと、用語や考え方を一度見たことがある状態から学ぶのとでは、受け止め方が違います。基本情報技術者試験は、IT知識の全体像を学ぶための登竜門として、よい試験だったと感じています。
IT知識ゼロの方へ伝えたいこと
勉強を始めると、知らない用語の多さに驚くと思います。私も同じでした。
最初からすべてを理解しようとせず、まずは資格試験と割り切って問題を解いてみてください。間違えたところを学び、もう一度解く。その繰り返しでも、少しずつ知識はつながります。
今は何も分からなくても、それは始められない理由にはなりません。
通勤時間や休日を使うのは、楽なことではありません。それでも、その時間が将来の自分に役立つことは、私自身の経験から胸を張って言えます。
永遠に勉強し続けるわけではありません。まずは3〜4か月など、期間を決めて挑戦してみてください。私も、文学部で日本史を学び、IT知識がまったくないところからのスタートでした。
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