クラスとは?データと処理をまとめる考え方をやさしく整理

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同じようなデータと処理を、画面ごと・ファイルごとに何度も書いていると、あとから修正するときに抜け漏れが起きやすくなります。クラスは、そのまとまりを1つの形として決めておくための考え方です。

この記事で最初に覚えること:クラスは「データ」と「それを扱う処理」をひとまとめにする設計図のようなものです。実際に動く個々のものはオブジェクトと呼び、クラスから作られます。

目次

クラスが決めているのは「どんな部品か」

クラスは、アプリの中で使う部品の形を決めます。たとえば「ユーザー」というクラスなら、名前、メールアドレス、表示する方法、変更する方法のように、関係する情報と動作をまとめられます。

ここで大事なのは、クラスそのものが1件のデータではないことです。一般には、同じ形のデータを何件でも作れるようにするための“型”として使います。紙の設計図に近いですが、設計図だけでは何も操作できず、そこから実物を作って使います。

オブジェクトとは何が違うのか

クラス オブジェクト
どんな項目を持つかを決める その決まりに沿って作られた実物
共通のルールを置く 1つずつ別の値を持てる
まだひな形の段階 メモリ上にできた具体的なもの

たとえば「社員」というクラスがあれば、佐藤さん用のオブジェクト、田中さん用のオブジェクトを別々に作れます。見た目の型は同じでも、中に入る値はそれぞれ違います。

Pythonの例で見ると

言語によって書き方は変わりますが、考え方は似ています。Pythonで表すと、次のようになります。

class User:
    def __init__(self, name, points):
        self.name = name
        self.points = points

    def greet(self):
        return f"こんにちは、{self.name} さん"

user1 = User("佐藤", 10)
user2 = User("田中", 20)

print(user1.greet())
print(user2.greet())

この例では、User がクラスです。namepoints はデータ、greet() はそのデータを使う処理です。user1user2 は、同じクラスから作った別々のオブジェクトです。

同じ種類のデータと、そのデータに関係する処理が複数の場所へ散らばると、変更箇所が増えて修正漏れの原因になります。単純な処理の重複なら関数でも減らせますが、名前やポイントなどのデータと、それを扱う処理を同じ役割の部品として管理したい場合にクラスが役立ちます。

まとまりにすると、現場で何が楽になるか

クラスを使うと、同じ種類のものを同じ見方で扱えるので、読みやすさが上がります。さらに、データの置き場所そのデータをどう扱うかが近くなるため、コードの迷子が減ります。

実務では、ユーザー、商品、注文、ログ、設定値など、「名詞として見えるもの」をクラスにすることが多いです。逆に、1回だけの短い処理や、状態を持たない単純な計算まで無理にクラスへ入れると、かえって分かりにくくなる場合もあります。

確認の目安としては、次のように考えると整理しやすいです。似た項目が何度も出てくる、同じ値と処理をセットで扱いたい、将来の修正を1か所に寄せたい。この3つのどれかに当てはまるなら、クラス化を検討する価値があります。

よくある誤解をほどく

誤解1:クラスを作れば自動で便利になる
実際には、クラスを増やしすぎると構造が複雑になることがあります。大事なのは数ではなく、役割がはっきりしているかです。

誤解2:クラスとライブラリは同じ
クラスは自分で設計する部品の形です。一方で、ライブラリは、よく使う機能をまとめて再利用しやすくした完成品に近いものです。似て見えても、考えている階層が少し違います。

誤解3:フレームワークがあればクラスは不要
それは違います。フレームワークの中でも、データを表すためにクラスを使う場面はよくあります。フレームワークは開発の進め方を整える道具で、クラスはその中で使う設計の部品です。

ここまでの見分け方を一度だけ整理すると

クラスは「何を持つか」「どう振る舞うか」を決める型、オブジェクトはその型から作られた実物です。つまり、クラスは考え方の枠、オブジェクトは動かす対象、と捉えると混乱しにくくなります。

実装の前に、扱いたいものを1つ思い浮かべて、「そのものに必要なデータは何か」「そのデータに対して行う処理は何か」を分けて書き出すと、クラスにするべきか判断しやすくなります。

3問で確認してみる

問題1. クラスは、データと処理のどちらをまとめる考え方ですか。

答えを見る

答え:データと処理の両方をひとまとまりにする考え方です。

問題2. クラスから実際に作られる、個々の具体的なものを何と呼びますか。

答えを見る

答え:オブジェクトです。

問題3. クラスを使う主な利点を1つ挙げるなら何ですか。

答えを見る

答え:同じ種類のデータと処理をまとめて管理しやすくなり、修正や再利用がしやすくなります。

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クラスの考え方に慣れたら、再利用する部品の話であるライブラリ、開発全体の進め方を整えるフレームワークへ進むと、役割の違いが見えやすくなります。

まとめ

クラスは、データと処理をまとめて「同じ形の部品」を作るための設計の考え方です。まずは、名詞として見えるものに注目し、同じ種類の情報と動作が何度も出てくるかを確認してください。

迷ったときは、ひとつのクラスに役割を1つだけ持たせる同じ処理を何度も書いていないか見るオブジェクトごとに値が違うか確かめる、この3点を見直すと判断しやすくなります。

クラスとオブジェクトのちがい
クラスは型、オブジェクトはその型から作った実物です。
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